評価という世界の住人になるな―独立10年目の僕がどうしても社員に伝えたかったこと

今年、独立して10年目になろうとしているのですが、それを機に会社の経営哲学を社内の行動指針として定めましたので、こちらにも掲載します。
これからも一歩一歩頑張って参りますので、よろしくお願いします!


行動指針

自己実現は他者貢献の中にしかない。

人間が幸せになる方法は一つ、他人に貢献することです。
それ以外に方法はありません。主語が「自分」であるうちは自己実現は訪れません。

まずは型どおりやる。

型があるから型破り。型が無ければ、それは形無し。
十八代目 中村勘三郎

デザインにもエンジニアリングにもビジネスにも基本の型があります。
その分野における型は何かを調べて、仮に違和感や、自分の意見と違うと感じることがあったとしても、まずは素直に型を徹底しましょう。守・破・離の順番で自分の道を歩みましょう。

賢く失敗する。

失敗を恐れて何もしない、その反対にリスクに対して無策で突進していくのも間違いです。
安全に失敗できる場を作ってたくさん実験し、たくさんの小さな失敗から学びましょう。小さな失敗の積み重ねが大きな成功を生みます。

評価という世界の住人にならない。

他者肯定、他者否定、自己肯定、自己否定。
それらはすべて「評価」という概念に囚われているから生まれます。自分の期待に応えたからこの人には価値がある。自分の期待に応えられなかったからこの人には価値がない。他人に対してこんな成果を出してるから自分は価値のある人間だ。他人の期待に応えられなかったから自分には価値がない。そういった考えは、何も生みません。
自分も他人も「評価」せずに、そこにあるものとして「受容」しよう。「今、ここ」にないものではなく、与えられたものに目を向けよう。

事実と価値判断を分ける。

人間はバイアスを持った生き物です。
たとえば、牛乳が半分入ったコップがあったとします。このときコップに50%牛乳が入っているということが「事実」で、半分「も」入っている、もしくは半分「しか」入っていないと感じるのはあなたの「価値判断」です。
多くの人はこの事実と価値判断をごっちゃにして、「本当は牛乳はコップに何%入っているのか?」を確認せずに状況判断を間違えたり、主観だけの議論を繰り返したりします。
まずは事実と価値観を分けて、自分がどういったバイアスを持っているかを認識しましょう。
正しい判断や自分と違う意見を持った人との建設的な議論は、そこから始まります。

気持ちより仕組み。

気持ちという曖昧なものに頼らず、最高のチームになれる「仕組み」を作っていきましょう。
世の中に万能の人間はいません。誰かの弱みを他の誰かの強みで補うことで、全員が自分の強みだけを意識して働けるようにすることがチーム、会社であることの意味です。
孤高の天才はいらない。最高の仕組みを持った利他的なチームになろう。

ものづくりのABCDを大切にする。

最後に、私たちは、何かを作って人の心を動かすという仕事している会社ですが、今までも、これからも大切にしたい「ABCD」があります。

1つ目は、「Art」。
心の底から人を感動させたいと思うこと。
2つ目は、「Business」。
事業の存続に必要充分なお金を循環させていけること。
3つ目は、「Craft」。
予算と時間の制約を受け入れた上で作品の品質にこだわること。
そして最後に「D」。「Daydream」。
仕事は、仲間で昼間に見る夢だと思います。