福岡での移住生活を終えて東京に戻ります

こんにちは、代表の高崎です。
私達家族の福岡への移住生活ですが、お互いの両親の健康状態のことやこれからの挑戦を考え、移住生活を卒業し、今年12月下旬に東京に戻ります。当初3年の期限付きの予定で始まった福岡県北部の海辺の町、津屋崎への移住生活ですが、あまりの居心地の良さに気づけば約4年10ヶ月の月日が経っていました。
お世話になった皆様に心から感謝します。

津屋崎で学んだこと

1.移住は都会か田舎か2択ではなく、その間にはグラデーションがある

地元のお祭の様子

私達家族が移住した福岡県福津市の津屋崎という町は、博多まで電車で30分の地方都市のベッドタウン。
住みやすさランキング調査で九州1位を取るほどの町で、事前に下見に行ったり、仕事がリモートワークOKなので転職は必要なかったこと、すでに先に移住している友人たちがいたおかげもあって移住はとてもスムーズでした。
もともと港町ということもあって県外からの移住者が多く、私達が移住した後もどんどん人口が増えており、昨年は私も町内会の会長と町内会長連合の幹部をやらせてもらうなど、移住者にも開放的な土地柄でした。
ネットでよく「限界集落に移住して失敗した!」みたいな話を聞きますが、個人的には都会と田舎の中間の移住者が多く集まってる町であれば、閉鎖性やプライバシー無視みたいな問題は感じないのではないかと思います。
あえてつまづいたことをあげると、

  • 車がないと何もできない
  • 土地、家賃以外の生活費は都会と比べ安いわけではない(ガスやガソリンなどのインフラは都会の方がむしろ安い)
  • 山のふもとに住んでいたこともあって虫対策や草刈りが大変(近所でイノシシも目撃しました!)

でしたが、全体としてとても暮らしやすい町でした。

2.子育てには最高の環境

海まで歩いて5分の山のふもとに住んでいました

移住の一番の目的は、子供が小さいうちは自然の中で暖かな人間関係の中のびのび育てたいということでしたが、これはもう間違いなく成功でした。
職場でも家族でもない、町の近所の方との、縦でも横でもない「斜めの関係」があることで、どうしても仕事が忙しいときに近所の人に子供達を預かっていただいたり、大人が両方ともダウンしたときに病院への行き来を手伝っていただいたり、おすそわけをいただいたり、暖かく受け入れていただいた地域の方々には感謝しかありません。
また公共交通機関を子連れで利用しても嫌な顔をされたことは全然なかったですし、コンビニでも店員さんが話かけてきたり、ご飯に行ったお店で子供にはかならずおまけがあったりと子供を大事にする文化があるように感じました。
逆に私達が近所の方の子供をお預かりすることもあったりと、私達の二人の子供もこの町でだいぶ人馴れしたように思います。

3.楽しそうに生きている大人の姿をたくさん見ることができた

妻が町のイベント参加したときの一コマ。近すぎず、遠すぎずの程よい距離感で色んな方とつながる機会が多かったです

仕事でもプライベートでも、自分の道を楽しそうに生きている人にたくさんお会いすることができました。
こだわりを持って子供にとって良い住宅を作る社長さん、生き物を心から愛する革職人さん、子供の自主性を大切にする寺子屋さん、本当に良い素材を使った木工房を営む職人さん、町のイベントに熱心に参加する不動産屋さん、歴史と伝統のある社寺建築を専門とする建築家さん、地域密着型のお掃除屋さん、空が見えるカフェを営むご家族。
みなさん、とても多様で、とても楽しそうに生きていました。
もちろん「好き」と「楽」は違ってそれぞれにご苦労はあると思います。
ただそれを含めて、誰がか敷いたレールの上ではなく、自分の人生の主役として「自分が決めた道」を歩んでいる清々しさを感じる人とお会いすることが多かったです。
子どもたちにも色んな生き方をしている大人を見せられて本当に良かったと思いますし、僕自身も衣食住が問題ない年収であれば、お金よりも「自分の人生を自分で決めてるか」と「友人や家族との関係が良好か」が人生における幸福度に影響すると強く感じました。
「今、ここ」に集中して、自分が決めた道を歩むこと、自分で決めたことでつらいことがあっても周りを恨まずに、自分のできる限りで良いので周囲と良好な関係を築くこと。
みなさまの姿から、そんなことを教えてもらった気がします。

これからの挑戦

移住生活で学んだことを活かし、東京では以下のことに挑戦していきたいと思ってます、

使いやすいUX/UIデザインからWebアプリ構築まで一気通貫でお手伝いすることで、中小企業や個人の脱「紙」、脱「エクセル」を応援する業務用SaaSを作ります

 早いもので独立してから10年が経とうとしています。
 数々の試行錯誤を通じて、現在は「デザインと技術とマーケティングの領域を横断してクライアントさまの課題を解決する」ことが私達の会社のミッションになっています。
移住先でもせっかく良い感性をもっているクリエーターが、ペーパーワークに追われなかなか制作に集中できない。。といったシーンを目にしましたが、紙やエクセルで行っている不効率な事務作業をコンサルからUX/UIデザイン制作、実際のWebアプリ構築まで私達の会社で行うことでIT化し、それによって素敵な考えで素敵なことをやっている人たちが本来のコア業務に集中するお手伝いをしたいと思ってます。
具体的には、人手不足で一刻も早くIT化を進めたい宿泊施設の予約システムや、会計クラウドアプリケーションの構築などのプロジェクトが走っています。
詳しくは、こちらもご覧ください。

会社でも家でもない第三の場所を作るイベントを運営していきます

前述したように、「自分の人生を自分で決めてるか」と「周囲との関係が良好か」が幸福度に一番影響すると思っています。
そのためには、津屋崎の町がそうであったように会社と家庭以外の第三の場所で「色んな人と緩やかにつながること」が必要なのではないかと思い、以下のようなイベントを始めます。
https://www.non-standardworld.co.jp/event/21087/
第1回の予約はまだまだ受け付けておりますので、ご興味のある方はぜひ!
https://www.non-standardworld.co.jp/event/21202/

最後に

さようならの語源は「さようならば」
(本当は別れたくないけれど)さような(理由があるな)らば(行かないといけないね)
という意味と聞いたことがあります。

good byeの語源はGod be with ye(you)=神様があなたのそばにいますように。

そして僕の大好きなアーティストのSexy Zone(特に中島健人くんが大好きです)は、こんな風に歌っています。

誰かと過ごす時間も 誰かの為の痛みも
きっと全てが宝物
振り返ることじゃなくて
未来を描き続ける光
イノセントデイズ

-Sexy Zone「イノセントデイズ

日本語でも英語でも、別れの言葉は別れの意味だけではなく相手の未来を祈るような意味が含まれています。そしてきっと、どんな国の言葉でも。

僕たちが移住生活で津屋崎の皆様からもらったものを両手に抱えて、それをこれから東京で社会に還元していけたらという祈りとこの地で出会った人の幸せを願いながら、僕も最後にその言葉で終わりの挨拶とできればと思います。

さようなら、そしてSexy Good bye!

本当に本当にありがとうございました!!

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