non-standard worldの考えるウェブデザイン 〜 余白を残したデザインをする際に意識していること

non-standard worldの考えるウェブデザインについて、第1回「ミニマルデザインの根底にある思考」では、 余白に関するnon-standard worldのデザイン観について、第2回「日本文化の伝統に在る余白」では、このデザイン観に影響を与えてる、余白を重んじる日本の美意識について紹介しました。

今回は、余白を残したデザインを実際に行う際、意識していることを紹介します。

意図した余白

余白を残したデザインをする際に、意識していること。
それは、余白を、できてしまった余白ではなく、意図した余白とすることです。

図と地(要素と余白)

“図と地”はデザインの理論でもよく登場する心理学の用語で、
図とは、通常注意が向くところ、
地とは、通常注意が向かない背景になるところのこと。

空間に要素を一つでも置けば、図と地の関係が生まれます。
(要素が図で、それ以外の空間が地)

図と地が、互いに響き合って、心地よいリズムを生み出しているかどうか、
それが重要です。

意図した余白は心地よいリズムを生み出し、意味のある余白となるのです。

要素と余白のメリハリ

実際には、空間に一つだけの要素を置くというケースは稀で、
複数のものを配置する必要があります。

複数の要素を配置しながらも、余白を意図したものとするには、メリハリが大切です。

情報をグルーピングして、ブロックを作る。
その時、ブロックに属する要素は、それらが一つの塊であることを示すために、
空間を詰め、それ以外の余白とのメリハリを作るのが基本です。

そして、要素と要素の間、ブロックとブロックの間の空間が、
心地よいものになっていることが大切です。

その空間に置かれたすべての要素が、お互いに心地よい距離を持っているかどうか、
つまり、文字同士(字間)、行同士(行間)、段落同士のマージンのバランス、
そして要素をまとめたブロックが、空間の中のどの位置に、
どれだけの間を上下左右に持っているのか。

そのすべてのバランスに注意を払います。

抜けのある余白を

心地よい間隔、それは、句読点、息継ぎのようなものです。
息継ぎができる余白になっているかどうか。

嵌め殺しスペースを作らない

例えば、”嵌め殺しスペース”を作らないのもそのひとつ。

周囲を文字組や画像などの要素で囲った空間を嵌め殺しといいます。
嵌め殺しになった余白は、地ではなく中途半端な図として存在しはじめるうえ、
窮屈で息苦しいな印象となるので、特別な意図が無い限り、そのような余白は作らないようにします。

余白の最低でも一カ所は、画面の外につながる逃げ道を持たせることで、
“抜け”のある余白になるのです。

視点を変えながら図と地のバランスを見る

こういった心地よい余白のバランスを見るために必要なこと、
それは、図と地の両方を意識してみることです。

普通、人は図しか見ません。でも、地は、無意識に感じる印象を左右します。
図と地のバランスを取ることで、無意識に訴える印象を調整するのも、デザイナーの仕事です。

もちろん人は、ルビンの壺のように、図と地を同時にみることはできないので、
図のバランスを見て、次に地に注意を払ってそのバランスを見て、と、
絶えず交互に視点を変えて、デザインを行います。

図と地(要素と余白)、全体と部分など、多視点的に見ることは、
デザインをするために必要なことですが、特に余白を残したデザインをする上では、
余白が通常は、地となって意識が向きにくい性格を持つゆえ、ことさら重要なことであるように思います。

ノンスタカフェ「日本の美意識」

2013年3月30日(土)に行われる、弊社主宰の勉強会”ノンスタカフェ”では、
余白を重んじる日本の美意識と、non-standard worldが目指すデザインについて、
non-standard world佐藤がお話しさせていただきます。

詳しくは、こちらをご覧ください。


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